アルコール性認知症とは?

ビタミン注射は様々な病気の予防効果が期待できますが、ビタミン注射はアルコール性認知症のリスクも軽減することができます。アルコール性の認知症は、文字通りアルコールの大量摂取によって引き起こされる認知症で、高齢者だけでなく若い世代の方に起こる可能性もあります。

アルコール性の認知症

また、このタイプの認知症は、ウェルニッケ脳症の後遺症であるウェルニッケ・コルサコフ症候群の方に多いとされています。ウェルニッケ脳症は、アルコールの大量摂取などによりビタミンB1が不足することで引き起こされる脳の疾患です。

発症した場合、意識障害・眼球運動障害・運動失調といった症状が現れますが、早期段階で治療を受けないと後遺症であるウェルニッケ・コルサコフ症候群に発展します。

ウェルニッケ脳症を発症した場合、自分がどこにいるのか・相手が誰なのか・今がいつなのかが分からなくなる見当識障害が起こるとともに、記憶力や学習能力の低下、周囲への無関心といった症状が現れます。そして、ウェルニッケ・コルサコフ症候群に発展すると、記憶に関連した症状が悪化して新しいことを覚えるのが困難になるのが一般的です。

社会活動に必要な注意力や社会性については比較的維持されるものの、最終的には全般的な認知症に発展するのでビタミン注射などでリスクを回避しておくことが大切です。

アルコール性認知症のリスクを回避するには?

アルコール性の認知症は、早期段階で発見して適切な治療を開始すれば症状が改善する可能性もあります。そのため、少しでも疑いがある場合は早めに専門医師の診察を受けるようにしましょう。また、そもそもの発症を予防するには飲酒の習慣を改めるとともに、ビタミン注射などでビタミンB1を適切に補給することが重要です。

アルコール摂取は認知症のリスクを高める

厚生労働省が定める健康施策「健康日本21」では、1日のアルコール摂取量は男性の場合は20g以下が適量だとしています。女性や高齢者は、アルコールに対する感受性が高いため、それよりも少ない量に留めることが推奨されています。アルコール20gの目安としては、度数が5%のビールであれば500mlの中ビン1本、日本酒であれば1合(180ml)です。

大量のアルコール摂取は認知症のリスクを高めますが、少量の飲酒は認知症の予防につながるという研究結果もあるので、お酒とは適切に付き合っていくことが大切です。

ビタミンB1については、肉類・魚介類・穀類・豆類に多く含まれるため、栄養バランスが整った食事を心がけることが重要となります。一方で、ビタミンB1は現代人に不足なビタミンなので、サプリメントやビタミン注射を活用するのもおすすめです。

特に、ビタミン注射は即効性が期待できるので、効率的にビタミンB1不足を解消することができます。